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横浜地方裁判所 平成3年(わ)490号 判決 1991年7月16日

事件名

所得税法違反

宣告日

平成三年七月一六日

裁判所

横浜地方裁判所第五刑事部九係

裁判官

芦沢恒雄

検察官

内藤寿彦

氏名 佐藤ふみ江

生年月日

大正八年六月一四日生

職業

無職

本籍

東京都中央区銀座一丁目七番地

住居

横浜市港南区日限山四丁目二一番一四号

氏名 佐藤誠児

生年月日

昭和二九年七月二四日生

職業

団体職員

本籍

東京都中央区銀座一丁目七番地

住居

横浜市港南区日限山四丁目二一番一四号

主文

被告人佐藤ふみ江を罰金二五〇〇万円に、被告人佐藤誠児を懲役一年に各処する。

被告人佐藤ふみ江において右罰金を完納することができないときは金五万円を一日に換算した期間、同被告人を労役場に留置する。

被告人佐藤誠児に対し、この裁判確定の日から三年間右刑の執行を猶予する。

罪となるべき事実の要旨

被告人佐藤ふみ江は、東京都中央区銀座一丁目二〇七番五六の土地等を所有していたもの、被告人佐藤誠児は、被告人佐藤ふみ江の長男で、同被告人の財産を管理していたものであるが、被告人佐藤誠児において、被告人佐藤ふみ江の所得税を免れようと企て、同被告人の財産に関し、右土地等の譲渡収入の一部を除外するなどして所得を秘匿した上、被告人佐藤ふみ江の昭和六三年分の実際総所得金額は四一〇万一、五八一円、分離課税に係る長期譲渡所得一般分の実際所得金額は六億一、四〇一万一、七五二円、分離課税に係る長期譲渡所得軽課分の実際所得金額は一億八、二二四万六、六四五円で、これらに対する所得税額は合計二億二五三万二〇〇円であったにもかかわらず、平成元年三月一五日、横浜市南区太田町二丁目一二四番一号所在の所轄横浜南税務署において、同税務署長に対し、昭和六三年分の被告人佐藤ふみ江の総所得金額は四七五万一、九〇一円、分離課税に係る長期譲渡所得一般分の所得金額は三億二、一五三万五、〇六七円、分離課税に係る長期譲渡所得軽課分の所得金額は一億四、八九九万六、六四五円で、これらに対する所得税額は合計一奥九九八万九、四〇〇円である旨の虚偽の確定申告書を提出し、もって、不正の行為により、被告人佐藤ふみ江の正規の合計所得税額との差額九、二五四万八〇〇円の所得税を免れたものである。

適用した罰条

被告人両名につき

所得税法二三八条一項、二四四条一項

被告人佐藤ふみ江につき

同法二三八条二項、刑法一八条一項

被告人佐藤誠児につき

刑法二五条一項

(裁判官 芦沢恒雄)

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